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もえくさ(2008年8月号)

6月14日に発生した「岩手・宮城内陸地震」は、「30年以内の発生確率ほぼ0%」とされていた地域だった。7月24日未明、再び東北地方を襲った最大震度6強で8道県に及んだ地震の震源地・岩手県沿岸北部も「揺れにくい地域」と評価されていたという。一方、「東海・東南海・南海地震」は「30年以内に50%、50年以内だと80%」の発生確率が政府の地震調査委員会から発表されている。と、考えると身近のさし迫った状況を再認識したり、京都府内及び近辺の活断層も「いつ動いてもおかしくない」と警鐘されていることを思い出したりするのだが…。皆さんの実感と日頃の備えはいかがでしょうか。▼大規模な災害というのは、間違いなく「非日常」のことなので、普段の暮らしのなかで意識するというのは、専門家や関係者でない限りなかなか難しい。それはやはり、できたら来てほしくないし、もしも突然襲ってきても自分は生き残りたい、防災グッズも少々は用意しておこう。でも毎日忙しいからつい後回し、普段はほとんど意識の外、というのが実情ではないでしょうか。▼『地震イツモノート』という、ちょっと変わったタイトルの本がある。災害は恐いので、モシモとびくびくして防災情報から目をそらしがちな「モシモ型防災」から、イツモ地震のある国に住む当たり前の気持ちと用意、知識を準備して平常心でいる「イツモ型防災」へと提唱している。本では、阪神・淡路大震災の発生の瞬間、直後の情景、救援活動、避難生活などについて、被災者167人のリアルな体験・実感と防災・減災への工夫・提案がイラストと端的なフレーズで描かれていて、とても説得力がある。絵本風でもあり、子どもと語り合う教材にも使えそうだ。▼この本の結びには、二つの大切な提案がある。一つは、「自分の身は自分で守る」ことが難しい人々のことを思い、「自分たちの身は自分たちで守る」視点(災害時要配慮者への支援)、二つ目に、「防災といわない防災」への取り組み提案だ。「防災」という「非日常」的テーマを、地域のさまざまな行事に組み込んで、遊びやゲームを通じて防災知識や技術が自然と身につくやり方、そして地域の人々が互いに顔見知りになっていくことがなによりの地域防災、という捉え方を提示している。▼この夏、府内各地で行われる地蔵盆や夏祭り・盆踊りなどに、「防災といわない防災」をひと工夫盛り込めないだろうか。今月末には「地震火山子どもサマースクール」が京都で開催され、「古都・京都と地震」について尾池和夫京大総長の公開講演もある。〝地震イツモ〟の感覚をこの機会に身につけませんか。