「福祉を国政の真ん中に」と一番目に訴えた。今夏の衆院選挙にあたって、福祉分野から政治に期待するものは?と新聞社の取材を受けたときのことだ。この間「真ん中」に置かれてきたのは「財政的効率論一辺倒」で、福祉分野にも市場原理や競争原理が持ち込まれてきたが、この原理の貫徹は、人のいのちや発達、尊厳を支え・守ろうとする「福祉」になじまない、という思いから。社会保障予算「2200億円抑制」路線の下で、生活保護における老齢・母子加算廃止や介護保険制度の改正に次ぐ改正、障害者自立支援法の抜本的な見直しなどがあった。この影響で、社会福祉各分野の利用者・対象者は大きな痛手を負ってきた。政治は、人々のしあわせ(福祉)のためにこそ働いてほしい、と強く願いながら。▼二番目に訴えたことは、当事者の声・生活の実情、福祉現場の実態をシッカリと踏まえた政策を進めてほしいということ。その際、福祉人材確保の困難状況を転換し飛躍的に充実させるために、何といっても従事者の処遇改善を大きく図ってほしい。そして、複雑・困難なケースが増えている現場実践を支える専門職の十分な配置を強力に進めてほしい。そうして本来の姿として、福祉職が社会の尊敬や憧れの的になるような政策的誘導、政治的キャンペーンを打ってほしい。▼三番目には、既存の制度・施策にのらない「制度の外・制度の谷間」にある生活・福祉問題に光をあて、その基盤保障は国政がリードしてほしい。例えば、孤立しがちな「父子家庭」に対する児童扶養手当の法制化など、と三点の柱で語らせてもらった。今号が読者に届く頃には新しい政権が誕生している。どういう政権になっていようとも、これらの課題に是非とも取り組んでいただけることを願う。▼衆院選に突入する頃、8月10日未明に台風9号が兵庫県北西部を襲い大きな被害をもたらした。被災地支援のため、13日から近畿ブロックの府県・指定都市社協職員がお盆をはさんで現地支援に入った。府内市町村社協にも派遣職員の協力を呼びかけ、直ちに応えてもらった。また、平成16年の台風23号被災地支援に使い保管していた資機材(一輪車、スコップ等々)を、舞鶴市保管分については市社協及び舞鶴JC、舞鶴市、府中丹東保健所、福知山市保管分については市社協及び福知山市災害ボランティアネットワーク連絡会の協力を得て、14日早朝、兵庫県佐用町災害ボランティアセンターに急送し支援活動に活用してもらった。22日には、府・市災害ボランティアセンター共同で「ボランティアバス」を送り出し、103名が現地の復旧活動に従事した。皆さんの迅速な対応と御協力に感謝。改めて、犠牲になった方々の御冥福と現地の一日も早い復興をお祈りします。
