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もえくさ(2011年1月)

新年、明けましておめでとうございます。今年も、「もえくさ」をよろしくお願いします。▼①認知症で1人暮らしの高齢者(82歳)。わずかな年金を無計画に使い果たし、親戚・近隣住民や知人の支援を受けながら、なんとか暮らしてきたが、入院中だった精神疾患の娘が退院し同居予定。が、今後の暮らしの見通したたず。②知的障害の夫と統合失調症の妻の夫婦に、認知症の母の3人暮らし。派遣労働で仕事が定まらない夫、妻と母との確執でトラブル絶えず。妻の精神不安が一層高まり、パニック状態。生活費の無駄使いがひどくなる。生活の建て直しが必要。③母と息子夫婦。3人とも難聴。母の認知症が進み、コミュニケーションがとれずトラブル絶えない。息子夫婦の母への虐待が始まる。▼これらの世帯は、福祉サービス利用援助事業(=地域福祉権利擁護事業)の活用に至ったケースであるが、特別に困難事例を選んで取り上げ、紹介したものではない。ある月の契約締結審査委員会で審議されたケースの一部である。府内の利用者のどのケースをとっても上記のように深刻な問題を抱えているのがほとんどである。▼これらの世帯は、まったくの「無援」ではない。ケースワーカーや地域包括支援センターなど、かかわりの度合いは別にして何らかの繋がりを持っている。しかし、どの機関も生活全般にわたっての支援は制度上、体制上限界があるとして、福祉サービス利用援助事業の利用に繋いでくる。紹介されるケースの多くはその抱えている問題が複雑で、単純ではない。いろんな問題が絡み合ってより困難な生活問題となって現れてきている。したがって、当然であるが、福祉サービス利用援助事業も単独の支援で解決できるケースはない。だからこそ、関係機関が膝を突き合せ、お互いに持っている知恵と役割、領分と権限を駆使して問題解決に当たることが必要となってくる。しかし、その当たり前で、自明のことがあまりできていないのが現状だ。▼「保健・医療・福祉の連携」が叫ばれて久しいが、今日なお新たな課題として連携が強調されている。しかし「なぜできてなかったのか、できないのか」、その振り返りはできているのだろうかと思ったりする。"事件は会議室で起こっているのではない、現場で起こっているのだ"の視点に立てば、現場での率直で真剣な議論がまず大事か。"機能"を働かす、生かすのは「人」である。人を大事にしないと機能しない。原点はそこにあるはず。