笑って泣いて!誰かの人生に寄り添う仕事

ヘルパーストーリーvol.10
総合老人福祉施設 はごろも苑 ホームヘルプセンター荻野 和泉 さん
- ヘルパー経験年数:
- 役職:
- 得意な介護:
ヘルパーさんはスーパーマン
私は幼い頃より、保育士か介護士の仕事に憧れ続けていました。その夢は変わらず、高校生の時、福祉部に入部し週末は老人ホームのボランティアに行かせてもらい施設の仕事を学ばせていただきました。そんな矢先に父が他界し、父に何もしてあげられなかった後悔の念が、人の役に立ちたい思いを強くし、はごろも苑に入職しました。
はごろも苑では特養に12年勤めさせてもらい、その間に介護福祉士、介護支援専門員の資格を取得しました。
平成18年、特養からヘルパーに異動になり、そこから私のヘルパーストーリーが始まりました。ヘルパーさんがどんな仕事をするのかも、身体介護や家事援助など仕事内容も全く分からず、一人で訪問することの不安や援助内容の多さに戸惑い、自分にヘルパーができるのだろうかと不安でドキドキしたことを今でも覚えています。
調理もまだまだ未熟で私が調理をするとご利用者から「味付けは何もしなくてもいい、自分が食べる時に塩をかけるから」と言われたり、調理の内容を確認すると「調理はまた他の人にお願いするからいい」と言われることも多く、なぜ自分だけさせてもらえないのか自分が情けなく、ご利用者に申し訳なく、悔しくいろんな思いが交差し涙することも多々ありました。
でも、いつまでもくよくよしても前に進むことはできず、同僚に相談したり介護技術勉強会で調理の勉強をするなど、日々努力をしました。何事もですが心が一番で、失敗しても、不器用でも誠心誠意の気持ちで支援させて頂くと、いつしかあれだけ私の訪問を断られた方から「来てもらったらいい」と嬉しい言葉をいただきました。一生懸命の気持ちや姿勢は必ず相手の方に伝わるのだと改めて実感しました。
ご利用者から「ヘルパーさんから寝ていると思われているが目を閉じていても、掃除機の音だったり、身体の動きでヘルパーさん一人一人がどのような援助をしているのかが分かる」と言われた時、ご利用者はよく感じておられるのだとひしひしと感じました。どんな時でも心から援助させていただくことの大切さを学びました。
平成22年訪問介護員養成研修2級課程の講師をさせて頂いた際、受講者の方から素敵な詩を頂きました。その言葉が今でも本当にヘルパーさんはすごいと思わせてくれる詩です。
ヘルパーさんはスーパーマン
雨の日も 風の日も
たとえ 暑い日も 寒い日も
かつまた 雪が降ろうとも 嵐がこようとも
ヘルパーさんは 今日もゆく
失敗して 家に帰って 涙をながす
でも 朝には笑顔で 「おはようございます」
ヘルパーさんは 今日もゆく
ヘルパーさんは スーパーマン
ぼくも スーパーマンになれるかな
ヘルパーさんの思いを詩にしていただきました。
この詩のように、自分がヘルパーをさせていただき、人と人との関わりの中で
どんな時でも、笑顔でその人の思いに寄り添った心温かい援助が一番の援助だと思います。
毎日ヘルプセンターで笑顔のチェックをしています。
ハッピー ラッキー 大好き~を大切に笑顔で訪問していきたいと思います。