地域の力誰もが安心して暮らせる町づくりの会~ほのぼのサービスおたがいさま~

ほのぼのサービス「おたがいさま」(笠置町)

活動開催日
平成27年10月
活動者数
30名
利用者数
延依頼件数:257件(実依頼者数:34名)
活動場所
笠置町全域
活動頻度
依頼に応じて対応
活動内容
生活支援

お年寄りが多く、子どもが少ない笠置町には、ほのぼのサービスという住民の支え合い活動があります。ほのぼのサービスでは、「お互いに様子が分かり、皆で支え合うことを大事にしながら暮らし続けていきたい」という思いを軸に活動されています。住民からは「最後は"ほのぼの"に頼っている」という声があがるほど地域で頼りになる存在です。そんなほのぼのサービスの代表者である中尾さんにお話を伺いました。

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〜ほのぼのサービスが立ち上がるきっかけ〜

ある一人暮らしの女性から「自宅の電灯ヒモが切れて困っている」と聞いた老人クラブ連合会の方が訪問をしてお手伝いをしたことがきっかけだそうです。この女性は息子夫婦のマンションで一緒に暮らしていたものの、「やっぱり笠置が良い」と戻ってきた方だったため、日常生活のちょっとした困り事を頼める人がいなかったそうです。電灯ヒモを直した際にとても喜ばれた姿を見て、「ちょっとした困り事」を手伝い合うことが笠置町には必要なのではないかと皆で話し、活動が立ち上がりました。

〜協働の強味 老人クラブ連合会と社会福祉協議会と3つの連携〜

活動の立ち上げにあたり、老人クラブ連合会と社会福祉協議会が協力し、現在も協働する関係が続いています。ほのぼのサービスには「協力会員」と呼ばれる方がおり、この協力会員が困りごとに対応しています。協力会員の中には老人クラブ連合会に所属している方もいるそうです。

ほのぼのサービスを利用する際は、社協に申し込みをし、社協からほのぼのサービスに協力会員の派遣を依頼します。その後、派遣依頼を受けた協力会員が依頼者のもとへ行き、困り事を解決するという仕組みです。

社協と協力することで様々な情報を共有でき、必要があれば地域包括支援センターやサービスに繋いでいます。また専門職が対応しきれないところをほのぼのサービスに頼る場合もあります。

当初は2、3人だった協力会員も、老人クラブ連合会や社協等を通じてのチラシの配布や説明など地道な活動により、現在は30人にまでなりました。このような活動の広がりも協働実施の強味だと感じました。

〜暮らし続けていくためのちょっとしたお手伝い ある日の草刈り〜

取材の日は、一人暮らしの女性のお宅に同行しました。依頼内容は庭の草刈です。日常の困り事の中でも特に庭の手入れが難しくなり困っているそうです。過去に何度もほのぼのサービスを利用しており、今でも定期的に利用されているリピーターの一人です。

協力会員の男性が、ブーンと音をさせながら草刈り機を器用に操って、驚くほどのスピードで綺麗に草を刈っていきます。その手慣れた様子を見て、「昔から使われているんですか?」と伺うと、「働いてた頃はあんまり…。協力会員をやるようになってから草刈り機だけでなく色々勉強したで」と得意げに答えてくれました。この方は、様々な依頼に対応している内に、元々持っていた技能や得意分野以外のことも習得されていったそうです。今では、「何でもこなしてくれる」と住民さんから厚い信頼を得ています。

〜皆で協力すれば大変なことも笑い話になる つながりづくり〜

過去の依頼について、お伺いすると「あれは大変やったなあ」と振り返られました。その依頼は、庭木の剪定で、草だけでなく大きなゆずの木も伐採するという内容だったそうです。ゆずは茨だらけの木なので、木を切った後に枝や幹をトラックに乗せるのも、トラックから下ろすのにも四苦八苦し、処分にもかなり困ったそうです。「あれには困ったから、次からはその場で何とかできないかな~」と、中尾代表と老人会の会長は笑顔いっぱいで話されます。大変だった出来事も今では笑い話だと話されます。

その後もお話はどんどん盛り上がり、「正月早々に依頼あったな~」「サルに困ったケースもあるで!」「クローゼットの修理には頭ひねったわ」などこれまでの様々な依頼について話が出てきました。皆で知恵を出し合い協力して活動した様子を聞き、困り事に対応する支え合い活動は、住民同士のつながりづくりにもなっていると感じました。

〜支え合い活動から自然な見守り活動に〜

ほのぼのサービスを開始した平成27年度は、協力会員が2,3人しかいませんでしたが、今は30人にもなりました。依頼も平成28年度の52件から、平成29年度は68件、平成30年度は11月末で68件を超え、その活動はどんどん広がっています。取材で同行した女性のように、一度利用された方が、リピーターになることがほとんどです。現在の活動について、「最初は掃除が多かったけど、最近は買い物代行が増えたなあ」「やっぱり皆年取っていってるもんなあ」と口々に話されます。協力員の方は「あそこの奥さんの今の調子はどうか」「ぼちぼちと聞いたで」など活動以外でも住民の様子を気にされ、日頃から笠置町の住民を見守っています。

〜今できることはなんだろうという気持ち〜

「ほのぼのサービスは助け合い。誰にでも気安く声かけできるように、いつかは自分も助けてもらうこともあるかもしれないから、今できることをしよう」と思って、皆さんが活動されています。その活動は笠置町で暮らし続けていくための支え合いやつながりづくりとなり、さらには日頃からの見守り活動にも発展しています。「今後は協力会員を少しずつ増やし、この活動を継続していけるように頑張りたい」との言葉に、今できることを皆でやりつづけることは地域の力に、また自分自身の力になるのだろうと温かい気持ちになりました。

活動者からのメッセージ

困ったときはお互い様。まだ知らない人もいるかもしれない。色んな人に利用して欲しい。

社協のひとこと

協力会員さんの支えがあってこそ! 感謝しています。     これからも、活動をとおして住民同士の絆が強まるようご協力お願いします。